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近代沖縄教育と「沖縄人」意識の行方 ―沖縄県教育会機関誌『琉球教育』『沖縄教育』の研究―

著者
照屋信治 
シリーズ
 
助成
2013年度学術振興会助成 
判型
A5 
ページ
336 
定価
4,730円 (本体4,300円 )
発行日
2014年2月28日 
ISBN
ISBN978-4-86327-253-8 
Cコード
C3037 
ジャンル
教育〈教育史〉 歴史・考古・民族/日本
 
内容
「同化」「皇民化」と評されてきた近代沖縄教育。そこに携わった沖縄人教師の歴史観・将来構想の変化を『琉球教育』、『沖縄教育』の分析によって辿り、「沖縄人」意識の変容を探る。書評
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序 章
一.本書の課題
二.研究の対象
三.先行研究の検討と本書の視点
四.本書の構成、限界、用語

第一章 日清戦争後における沖縄教育論の形成
   ―『琉球教育』における新田義尊の編集とそれへの対応―
はじめに
第一節 新田義尊の沖縄教育論とその役割
 (一)新田義尊の沖縄教育論
 (二)新田義尊の論と現実との乖離、およびその役割
第二節 新田義尊への対応
 (一)「読み替え」
 (二)「ズラシ」(親泊朝擢)
第三節 『琉球教育』の構成とその変化
第四節 「彙報」欄に映し出された沖縄社会
第五節 「学術」「教授と訓練」欄における沖縄の歴史・文化・言語
 (一)その概要
 (二)「学術」「教授と訓練」欄での沖縄の歴史・文化の扱い
 (三)「教授と訓練」欄における沖縄の言葉の扱い
小括

第二章 一九〇〇年前後の沖縄県教育会の内と外
   ―太田朝敷の「新沖縄」構想―
はじめに
第一節 「クシャミ発言」の背景
第二節 『琉球教育』誌上の太田朝敷
第三節 太田朝敷の「新沖縄」と新たな「共同」性・「公共」性
第四節 琉球樽金(『琉球新報』)と「沖縄太郎金(おちなはたるがにー)」
    (『琉球教育』)の論争
小括

第三章 一九一〇年代の『沖縄教育』誌上の「新人世代」の言論
   ―親泊朝擢の編集期を中心に―
はじめに
第一節 一九一〇年代の沖縄教育をとりまく状況
第二節 親泊朝擢の編集担当就任の経緯
 (一)親泊朝擢の就任
 (二)『沖縄教育』への改題と代議員制の議論
第三節 親泊朝擢の編集担当期の『沖縄教育』
 (一)全般的論調
 (二)「沖縄民族」意識と歴史教育の強調
 (三)普通語の励行をめぐる問題
 (四)親泊朝擢の「辞職」とその後
小括

第四章 一九二〇年代から一九三〇年代初頭における「県文化運動の機関」誌への志向
   ―又吉康和・国吉眞哲・比嘉重徳の編集期を中心に―
はじめに
第一節 法制的次元の同一化の完了と沖縄人の参入
第二節 誌面の概観
第三節 編集担当者時期ごとの動向と特徴
 (一)又吉康和・国吉真哲編集期
 (二)比嘉重徳・島袋源一郎編集担当期
第四節 新たな教育思想の流入とその展開
 (一)大正自由教育と沖縄の言葉の取扱
 (二)プロレタリア教育とソテツ地獄
小括

第五章 一九三〇年代における「郷土」の把握
   ―島袋源一郎の編集期を中心に―
はじめに
第一節 島袋源一郎の編集と活動
 (一)国語問題特集号
 (二)改姓改名運動
第二節 郷土教育の先行研究と沖縄における争点
第三節 『沖縄教育』郷土史特集号と様々な議論
第四節 豊川善曄の「魂のルネッサンス」と沖縄救済論
第五節 様々な沖縄救済策と豊川の独自性
第六節 豊川の「沖縄人」意識と「同化」観
小括

第六章 総力戦体制下における「沖縄方言論争」とその帰結
   ―有銘興昭の編集期を中心に―
はじめに
第一節 各論者の主張
第二節 標準語励行の方法をめぐる議論とその政治的意味合い
第三節 「混用」による「公」「私」の解体と新たな秩序の渇望
第四節 方言論争にみる「沖縄人」意識の様態
第五節 方言論争以降の展開
小括

終 章
一.「編集権」に着目した本書の要約
二.歴史認識をめぐる抗争
三.言語認識をめぐる抗争
四.今後の課題

【文献目録】
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