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読者反応を核とした「読解力」育成の足場づくり 

著者
山元隆春 
シリーズ
 
助成
2013年度学術振興会助成 
判型
A5 
ページ
330 
定価
4,950円 (本体4,500円 )
発行日
2014年2月25日 
ISBN
ISBN978-4-86327-249-1 
Cコード
C3081 
ジャンル
国語・漢文教育〈読みの指導〉
 
内容
児童・生徒の「読解力」育成のための「読むこと」の授業における足場づくりの取り組みを検討し、原理、教材・学習材、指導法、教師教育・教員養成・学習支援といった多角的な視点から考察。書評


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序章 「読解力」育成と読むことの教育の課題

第1章「読解力」を育成するための理論
第1節 読者反応理論の新しい展開と「読解力」育成の課題
  1「反応中心」から「読者を核とした」へ
  2『読者』誌43号にみる「読者反応理論」についての展望
  3「読者反応理論」の新展開からみた読むことの教育の課題
 第2節「読解力」育成の基礎を問う「交流理論」
  1「情報を取り出す読み」と「喜びを味わう読み」
  2 情報を取り出す‐喜びを味わう連続体
  3「交流理論」の批判的継承―シンシア・ルイスの議論を中心に―
  4「喜びを味わう読み」の意義と価値
 第3節「読解力」育成の理論――「生きた回路」の生成と要点駆動の読み
  1「読解力」育成の核―「生きた回路」を育むこと
  2 読みにおける三つの様式と作品の「評価構造」に目を向ける読みの重要性
  3 要点駆動の読みを促すために

第2章「読解力」を育てる学習開発論
 第1節 絵本の受容理論――ローレンス・サイプを中心に
  1 はじめに
  2 リテラシー教育で絵本を用いる意義
  3 文学的理論における五つの面:理論的モデル
  4 リテラシー教材としての絵本の可能性
 第2節 喜びを味わう理解とヴィジュアル・リテラシー
  1 はじめに
  2 絵本に対する反応とリテラシー
  3 世界を理解する場面としての絵本
  4 絵本に対する言語反応をとらえる「記述的フレームワーク」
  5 絵本『リリィのさんぽ』(きたむらさとし)に対する反応
  6「見ること」と「読むこと」とのジレンマ
 第3節 ポストモダン絵本論からみた文学教育の可能性
     ――マコーレイ『白黒』に関する議論を手がかりとして――
  1 新しいリテラシー教育の求める「理解」
  2 ポストモダン絵本の仕掛け
  3 ポストモダン絵本と文学教育
  4 ポストモダン絵本論にみる文学教育の可能性
 第4節 リテラシー教育におけるグラフィックノベルの役割
     ――米国における事例を手がかりとして――
  1 学習における「相互関連性」の喚起
  2 米国におけるグラフィックノベル教材論・学習論の検討
  3 リテラシー育成の足場としてのグラフィックノベル
  4 おわりに―残された課題

第3章「読解力」の足場づくり――「理解のための方法」指導の探究
 第1節 理解するとはどういうことなのか
  1 はじめに
  2「自立した読者」という概念
  3「理解のための方法」指導とメタ認知
  4「理解のための方法」とはどのようなものか
  5「理解のための方法」指導に求められること
  6「自立した読者」を育てるための足場づくり
 第2節 長編小説を核としたリテラシー教育
     ――『テラビシアにかける橋』を用いたブッククラブ実践の検討――
  1 はじめに
  2 ブッククラブ実践とはなにか
  3 ラファエルのブッククラブ実践構想―8週間(2ヶ月)計画―
  4 ラファエルのブッククラブ実践構想―ブッククラブの授業の実際―
  5 考察のまとめ

第4章「読解力」を育てるための支援
 第1節 国語学習のためのリテラシーと「コーチング」
  1 児童・生徒の読みの力を育てるための「コーチング」の役割
  2「リテラシー・コーチ」が設けられる理由
  3「リテラシー・コーチ・スタンダード」について
  4「リテラシー・コーチ」は何をおこなうのか
  5「リテラシー・コーチ」について動きが教えるもの
 第2節「読解力」育成のために――ワークショップ・モデルの学習開発――
  1 文学ワークショップ
  2 ブッククラブとリテラチャー・サークル
  
終章 研究の成果と展望――「自立した読者」を育てる学びのために
 第1節 読むことへの「取り組み(engagement)」を促す理論の探求 
 第2節 読むことへの「取り組み」をいざなう作品の学習材化
     ――子どもの欲求と相互関連性――
 第3節 読者の内省と相互交流を可能にする「状況」の創出
 第4節 読者が自立・協働して意味をつくり出すための学習支援

あとがき
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