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英語教育の「立脚地」を問う 「調和」のための異文化コミュニケーションPOD版

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著者
西原雅博 
シリーズ
 
助成
 
判型
A5 
ページ
324 
定価
2,750円 (本体2,500円 )
発行日
2025年2月10日 
ISBN
ISBN978-4-86327-665-9 
Cコード
C3082 
ジャンル
英語教育 教育〈教育史〉
 
内容
「異文化コミュニケーション論」を外国語教育、特に英語教育における不可欠な科目に位置づけ、同時に、その授業実践を触発する教育研究の書。多くの教育関係者に開かれた画期的な一冊。
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まえがき
第一講 「異文化コミュニケーション論」―イントロダクション― (二〇二三年四月六日)
1.授業の主旨
(1)「視野を広げる」ということ
(2)「求めない」―異文化理解の極意―
2.いくつかの言葉①「あわい」
3.いくつかの言葉②「やまと言葉」
(1)やまと言葉の例①「かなしい」
(2)やまと言葉の例②「さようなら」
4.いくつかの言葉③「文化」
5.「異文化感受性発達モデル」(Developmental Model of Intercultural Sensitivity)
6.終わりに―二つの「親切」―

第二講 異文化理解① 「父性原理」と「母性原理」 (二〇二三年四月十三日)
1.「のりこ」の物語
2.「父性原理」と「母性原理」
3.日本人の小学生たちが重く見たものとは
4.終わりに

第三講 異文化理解② 日米の子ども観・子育て観―「自由」について― (二〇二三年四月二十日)
1.自分の中の日本とアメリカの子ども観を確かめる
2.日米の子ども観の背景にあるものとそれぞれの子育て観
(1)性悪説と性善説
(2)大人の権威と感情移入
(3)動物モデルと植物モデル
(4)夫婦関係の優越と母子一体化
3.「自由」と「厳しさ」の多義性
4.終わりに―追加の議論:「自由」について―

第四講 異文化理解③ 西洋合理主義―「風土」論―現代とは何か― (二〇二三年四月二十七日)
1.文化と「風土」
2.和辻哲郎の「風土」論
(1)灼熱と湿気のモンスーン的人間(アジア)
(2)乾燥の砂漠的人間(中東地域)
(3)夏の乾燥と冬の湿潤の牧草的人間(ヨーロッパ)
3.「合理主義」と近代的思考
4.なぜ合理主義はヨーロッパだけに起こったか
5.合理主義の実践
6.終わりに―現代とは「頭」過信の時代―

五講 異文化理解④ コミュニケーションの中の異文化 (二〇二三年五月十一日)
1.レポートの作成要領について
2.今日の授業の主旨
3.コミュニケーションにおける違和感の体験
(1)Blimpie
(2)プロポーズ
(3)新幹線
(4)交通事故
4.日本人のコミュニケーション・スタイルの特徴
5.日米のコミュニケーション・スタイルの性格
(1)「現象」
(2)「形態」
(3)「目的」
6.「低コンテキスト文化」(a low context culture)と「高コンテキスト文化」(a high context culture)
7.日本語を英語で書くとは何をすることか
8.終わりに

学生のレポートから(一)

第六講 コミュニケーションのしくみ① 「暗号解読理論」の限界―道順の説明―(二〇二三年五月十八日)
1.コミュニケーション理論を学ぶ目的―メッセージのやりとり―
2.「聞くこと」―コミュニケーションの基本―
3.三つの理論の展開と「暗号解読理論」(Code Theory)
4.道順の説明―「話すこと」の実践―
5.問いかけに応答する―「聞くこと」の実践―
(1)「コーヒーなら目が覚めるかもしれない」
(2)I don’t care.You decide.
6.「暗号解読理論」の限界
7.終わりに

第七講 コミュニケーションのしくみ② 「協調の原理」から「関連性理論」へ (二〇二三年五月二十五日)
1.言外の意味―「協調の原理」(The Cooperative Principles)―
2.「言外の意味」の日常性
3.「四つの格率」によるコミュニケーションの制御
4.「関連性理論」(Relevance Theory)の実践
5.「関連性理論」の革新性―人間は否が応でも関連性を求める―
6.学習理論としての「関連性理論」
(1)科学的知識(scientific knowledge)
(2)自然発生的知識(spontaneous knowledge)
(3)四種類の「科学的知識」
7.終わりに
8.コミュニケーションの実践:藤井風さんの楽曲「死ぬのがいいわ」のメッセージは何か
学生のレポートから(二)


第八講 英語社会学① 「シンデレラ」から「養子」へ―英語の拡大と「国際英語論」―
(二〇二三年六月一日)
1.英語社会学
2.世界の言語状況
(1)世界の言語数
(2)世界の英語話者数
3.英語拡大の背景
(1)ルネサンス
(2)ゲルマン民族の大移動
(3)ノルマン人の征服
(4)帝国主義の時代からアメリカの台頭へ
4.英語の現在―三つの「英語観」―
(1)「シンデレラ」英語
(2)「養子」英語
(3)「ゴジラ」英語
5.「民族英語」から「国際英語」へ
6.終わりに

第九講 英語社会学② 「ゴジラ」―「英語帝国主義」と「世界諸英語」の思想―(二〇二三年六月八日)
1.「英語帝国主義」(English Imperialism)批判
(1)「英語公用語化論」(二〇〇〇年)―そして、日本の「英語帝国主義」のルーツを辿る―
(2)「英語帝国主義」と向き合う―個人的変遷―
2.「世界諸英語」(World Englishes)という思想
3.エスペラント(Esperanto)
4.メタ言語能力(meta-linguistic abilities)
(1)「ここからはきものをぬいではいりなさい」
(2)「僕の写真」
(3)「国民に過度な負担をかける消費税率の引き上げは絶対にいたしません」
(4)「性的指向を理由とした「差別は許されない」→「不当な差別はあってはならない」」
(5)メタ言語能力と英語力 191
5.意識改革
6.終わりに―主体性こそ―
学生のレポートから(三)

第十講 英語文化学① 「言語的距離」の探求―日本人の「自己」― (二〇二三年六月十五日)
1.ドイツ語と英語との「言語的距離」から
2.明治期の日本人は、ドイツから英語教育を学ぼうとしていた
3.「ニックネーム」という文化
4.「語彙」の異文化―翻訳の面白さ―
5.日本語の「主語」と英語の「主語」
6.「おのずから」と「みずから」の「あわい」(竹内整一)
(1)「私たち結婚することになりました」
(2)「出来る」(いでくる)
7.人がそれぞれ最も自分らしくあること(西田幾多郎)
(1)「純粋経験」
(2)「自己を忘れたる所に真の人格は現れる」
8.終わりに―「イギリスの心臓の鼓動」―

第十一講 英語文化学② 「国際人」について―複言語主義・多言語主義― (二〇二三年六月二十二日)
1.八つの言語を比較・対照する
(1)音声の比較
(2)統語構造の比較
(3)語彙の比較
2.語族・語系
(1)語族
(2)語系
(3)語族・語系とTOEFLRスコア 243
3.終わりに―「国際人」について―
(1)「国際人になる」ではなく、「国際人である」へ
(2)英語学習に投影される「国際人になる」日本人像
(3)複言語主義(Plurilingualism)と多言語主義(Multilingualism)―「赦し」の英語教育の方へ―
学生のレポートから(四)

第十二講 学びの表現① グループ作り・グループ活動 (二〇二三年六月二十九日)
1.「学びの表現」―理論を手がかりにして日常を「発見」する―
2.グループ作り―「個人(テーマ)からグループへ」と「グループから個人(テーマ)へ」―
3.グループ活動―教師と学生の対話―
4.終わりに

第十三講 学びの表現② グループ活動 (二〇二三年七月十九日)
1.プログラムを作る
2.グループ活動―教師と学生の対話の継続―
3.終わりに

第十四講 学びの表現③ グループ発表 (二〇二三年七月二十日)
1.発表の要領
2.グループ発表
(1)「理想のカップル」―父性原理と母性原理―
(2)「我々ハ、国際人デアル。」―国際人―
(3)「英語と〇〇」―英語観:シンデレラ・養子・ゴジラ―
(4)「合理主義と科学主義に関する考察」―西洋合理主義―
(5)「個人の自立と叱り方」―日米の子育て観―
(6)「関連性理論」―コミュニケーション理論―
(7)「クイズ・ミリオネア~自由とは何か~」―自由とは―
(8)「エスペラント語に触れてみよう」―エスペラント―
(9)「T山高等専門学校」―メタ言語能力―
(10)「日本とアメリカの違い」―異文化コミュニケーション―
3.終わりに
学生のレポートから(最終回)

第十五講 授業の振り返り―「再訪:自由について」― (二〇二三年九月二十一日)
1.再訪:授業の主旨―「立脚地」への省察―
2.成績確認―自己評価という地平―
3.グループ発表の原稿から、授業の振り返りへ
4.終わりに―「再訪:自由について」―
(1)ブルース・リー(Bruce Lee)の生い立ち
(2)三つの至言
(3)〈自我ゆえに敵は存在する〉

あとがき
主要参考文献一覧
1.日本語文献
2.外国語文献
3.新聞資料、その他
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