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ドイツ中世後期の剣術と剣士団体 

著者
楠戸一彦 
シリーズ
 
助成
 
判型
A5 
ページ
268 
定価
3,960円 (本体3,600円 )
発行日
2020年9月30日 
ISBN
ISBN978-4-86327-529-4 
Cコード
C3075 
ジャンル
教育〈保健・体育〉
 
内容
昨今欧米で研究関心の高まるドイツ中世後期剣術について、歴史的事実の解明を目指す。「ドイツ中世後期の剣術師範と剣術技法」「剣士団体『マルクス兄弟団』の組織と活動」の二部構成。
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まえがき

序章
 第1節 本書における基本的用語
  1.ドイツ語の「Fechten」の意味
  2.日本語の「剣術」の意味
  3.本書における用語について
 第2節 先行研究の概観と今日の研究動向
  1.ドイツ中近世の剣術に関するF. L.ヤーンの業績
  2.剣士団体と剣術興行に関する先行研究
   1)K.ヴァスマンスドルフの業績
   2)K.ヴァスマンスドルフ以後の研究
  3.剣術に関する先行研究
   1)第二次世界大戦までの先行研究
   2)第二次世界大戦以後の先行研究
  4.剣術に関する今日の研究動向
   1)ドイツにおける研究
   2)欧米におけるドイツ中近世剣術の研究
  5.日本におけるドイツ中近世剣術の研究
 注

第1部 ドイツ中世後期の剣術師範と剣術技法

第1章 ドイツ中世後期の剣術写本
 第1節 剣術写本の出現と内容
  1.剣術写本の出現
  2.15・16世紀の剣術写本の内容
 第2節 印刷された剣術書の内容
 注

第2章 ドイツ中世後期の剣術師範の身分と任務
 第1節 剣術師範の身分と任務
  1.剣術写本に見られる剣術師範
  2.剣術師範の社会的地位と任務
   1)M.イエーンズの見解
   2)G.アイスとM.ヴィールシンの見解
   3)H.-P.ヒルズの見解
 第2節 剣術師範の経歴
  1.J.リーヒテナウエルの経歴
  2.貴族身分の武術師範
   1)概観
   2)L. vonアイプ
   3)S.リンゲック
  3.市民身分の武術師範
   1)H.タールホファー
   2)P.カル
   3)H.レックヒナー
  4.市民身分の剣術師範
   1)P.ファルクナー
   2)A.ラスト
   3)J.ヴィルハルム
 注

第3章 ヨハン・リーヒテナウエルの剣術技法
 第1節 写本Nとヨハン・リーヒテナウエルの剣術
  1.写本Nの成立年と内容
  2.写本Nの作者
  3.写本Nにおける武器
 第2節 ヨハン・リーヒテナウエルの剣術技法
  1.剣術に関する一般的序言
   1)H.デープリンガーによる序言
   2)宮廷術としての騎士的剣術
   3)剣術に関する一般的な教え
  2.剣術の技法
   1)4つの隙と4つの構え
   2)5つの攻撃
   3)攻防の技法
 注

第4章 P. H.マイル(1517-1579)の剣術論
 はじめに
 第1節 史料について
 第2節 剣術の堕落
  1.悪徳と享楽主義
  2.軽薄な剣士の出現
  3.飛び道具の出現
 第3節 剣術の有用性
  1.剣術の起源
  2.剣術と「人間の徳」
  3.祖国防衛
 おわりに
 注

第2部 剣士団体「マルクス兄弟団」の組織と活動

第1章 剣士団体「マルクス兄弟団」の成立
 第1節 剣士団体の登場
  1.J.リーヒテナウエルの剣術写本(写本N)における剣士団体
  2.H.タールホファーの剣術写本(写本H)における剣士団体
  3.P.カルの剣術写本(写本K)における剣士団体
 第2節 「マルクス兄弟団」の成立
  1.マルクス兄弟団の出現
  2.特権状の獲得
   1)特権状の内容
   2)特権状の取得者
 第3節 特権状の更新
  1.皇帝による特権状の更新
  2.特権状の更新内容
   1)マクシミリアン1世の特権状(1512)
   2)カール5世の特権状(1521)
 第4節 特権状の都市による「謄本」
  1.フランクフルトa.M.による年月不明の謄本
  2.フランクフルトa.M.による1575年
 注

第2章 マルクス兄弟団の規約と活動目的
 第1節 マルクス兄弟団の規約に関する史料
  1.写本A(Hs. I. 6. 2o. 5)の内容
  2.フランクフルトa. M.の都市史研究所が所蔵する規約
 第2節 規約に見られるマルクス兄弟団の活動目的
  1.ドイツ中世後期の都市における「兄弟団」
   1)宗教的相互扶助団体としての兄弟団
   2)ツンフトとしてのマルクス兄弟団
  2.1491年の規約に見られる活動目的
   1)規約内容の概要
   2)1491年の規約の抄訳
  3.1536年の規約に見られる活動目的
   1)規約内容の概要
   2)1536年の規約の抄訳
  4.1566年の規約に見られる活動目的
   1)規約内容の概要
   2)1566年の規約の抄訳
  5.1583年の規約に見られる活動目的
   1)規約内容の概要
   2)1583年の規約の抄訳
 注

第3章 マルクス兄弟団の組織と団員構成
 第1節 マルクス兄弟団の組織
  1.団員の資格と義務
   1)団員の資格(入団手続き)
   2)団員の義務
  2.団長の選出と義務
   1)団長の選出
   2)団長の義務
  3.誓約した師範と師範証書
   1)誓約した師範と師範証書
   2)1634年の師範証書の抄訳
 第2節 マルクス兄弟団の団員と団長の職業と出身
  1.職業に関する従来の見解と史料
   1)従来の見解
   2)史料
  2.写本A(1530-1566年)に基づく師範たちの職業と出身地
   1)叙任された師範の総数
   2)叙任された師範の職業
   3)叙任された師範の出身地
  3.記録F(1583-1716年)に基づく師範たちの職業と出身地
   1)叙任された師範の総数
   2)叙任された師範の職業
   3)叙任された師範の出身地
  4.写本Aと記録Fにおける「団長」の職業と出身地
   1)写本A(1530-1566年)における団長の職業と出身地
   2)記録F(1583-1686年)における団長の職業と出身地
 注

第4章 剣術興行の開催と都市当局による規制
 第1節 剣術興行の開催と禁止事項
  1.剣術興行の開催
   1)剣術写本に見られる剣術興行
   2)15世紀における剣術興行
   3)16世紀における剣術興行
  2.剣術興行における禁止事項
   1)K.ヴァスマンスドルフ著『マルクス兄弟と羽剣士の6つの剣術興行』(1870)
   2)剣術興行における禁止事項
 第2節 剣術興行の規制
  1.「自由剣士」の出現
  2.剣術興行の開催規制に関する請願状
   1)マルクス兄弟団によるフランクフルトa. M.への請願状の概観
   2)マルクス兄弟団によるフランクフルa. M.への請願状の内容
  3.アウグスブルクの参事会による「剣士規定」の制定
   1)剣士規定の制定年
   2)剣士規定の邦訳
 注

あとがき

図の出典
引用史料
辞書など
参考文献
事項索引
人名索引
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