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造形的イメージ操作の分析による思考の解明と造形教育カリキュラムへの適用 

著者
佐藤史子 
シリーズ
 
助成
2019年度学術振興会助成 
判型
A5 
ページ
396 
定価
5500 
発行日
2020年2月28日 
ISBN
ISBN978-4-86327-507-2 
Cコード
C3037 
ジャンル
教育〈学校教育〉
 
内容
創造的な活動には、学習者が「イメージ」を操作する力が関与するが、造形教育では「イメージ」を豊かにする方法論の追究が主流である。本書は、学習者の「造形的なイメージ操作」を分析する。実験研究では「造形的なイメージ操作」の構造や諸原理を発達的に考究する。次に、イメージ操作が造形過程に伴う思考であることの理論研究と、思考力を育成する美術批評学習を呈示する。
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序章 問題提起と研究の目的
 第1節 問題提起
  1.イメージ研究の必要性
  2.本論におけるイメージの概念
  3.造形的みたてと造形的イメージ操作の関係
  4.造形的みたてとアナロジー的思考による問題解決
  5.造形的イメージ操作としての思考と問題解決の構え理論
  6.造形教育における思考研究の意義
 第2節 論文構成

第1部 造形的イメージ操作と描画表現

第1章  直接的経験と間接的経験が幼児期の描画に及ぼす影響
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 実験方法と手続き
 第3節 結果及び考察
  1.身体図式の変化
    (1)「手を着いたところ(静止姿勢)」の身体図式
    (2)「回るところ(回転姿勢)」の身体図式
  2.動きに関する表現
  3.腕部・脚部の空間関係
  4.身体図式(全身像)と部位(頭部・胴部・腕部・脚部)
  5.情意的表現
 第4節 全体の考察

第2章 言語的刺激が描画に及ぼす影響
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 実験方法と手続き
  (1)実験手続きと対象
  (2)実験方法
 第3節 結果及び考察
  1.かぶの葉と登場人物の関係
    (1)登場人物の表現
    (2)かぶの葉と登場人物の表現
  2.画面上の視点
  3.かぶの位置
  4.主題の捉え方
  5.人物・動物・かぶの表現
 第4節 全体の考察
  1.意識的構えと言語活動
  2.認識の発達

第2部 造形的みたてと造形的イメージの操作

第3章 造形的みたての構造と発達 ―幼児対象の実験から―
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 造形的みたての契機と構造
  1.実験方法と手続き
  2.結果及び考察
    (1)造形遊びにおけるみたての契機
    (2)造形遊びにおけるみたての構造
 第3節 造形的みたての展開構造
  1.実験方法と手続き
  2.結果及び考察
    (1)造形遊びにおける造形的みたての展開構造
    (2)造形的みたての類型と展開構造
 第4節 造形的みたての発達的考察
  1.実験方法と手続き
  2.結果及び考察
    (1)造形的みたての契機と出現数に関する発達的考察
    (2) 造形的みたての類型に関する発達的考察-類型の出現数にみる発達的推移-
    (3) 造形的みたての類型に関する発達的考察-類型の特徴にみる発達的差異-
    (4)造形的みたてと同一の主題にみる表現形体の発達的考察
    (5)造形的みたての展開構造に関する発達的考察
    (6)造形的みたての展開様式に関する発達的考察
 第5節 造形的みたての量の推移と造形傾向
  1.実験方法と手続き
  2.結果及び考察
    (1)造形的みたての量の推移傾向
    (2)造形的みたての量の推移傾向と造形タイプ
    (3)造形的みたての量の推移とみたての構造
 第6節 全体の考察

第4章  造形的みたてを視点とした造形的イメージの操作
     ―幼児と成人を対象にした実験比較―
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 造形的みたての契機と構造
  1.形を契機にした造形的みたて
    (1)図の全体像を契機にした造形的みたて
    (2)図の部分を契機にした造形的みたて
    (3)「地」の形を契機にした造形的みたて
    (4)移動した図を契機にした造形的みたて
  2.形を契機にした造形的みたての出現数
  3.立体的な造形的みたて
 第3節 造形的みたての量と造形タイプ
  1.造形的みたての量と造形タイプ
  2.造形的みたての量の推移傾向と造形タイプ
 第4節 造形タイプにおける造形的イメージ操作
  1.造形的イメージ操作と造形タイプ
    (1)作品志向型における造形的イメージ操作
    (2)行為志向型における造形的イメージ操作
  2.造形タイプにおける造形志向と造形的イメージ操作
    (1)作品志向型における造形的イメージ操作
    (2)行為志向型における造形的イメージ操作
  3. 造形タイプにおける「造形的みたて」の構造とイメージの操作過程
 第5節 全体の考察

第3部 造形活動における造形的イメージ操作

第5章 造形活動における創造的中断と造形的飛躍
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 創造的中断と造形的飛躍
  1.幼児の「造形遊び」における創造的中断と造形的飛躍
    (1)被験児-M の「造形遊び」
    (2)被験児-R の「造形遊び」
  2.成人の「みたて遊び」における創造的中断と造形的飛躍
 第3 節 造形的飛躍の分類
  1.造形的飛躍:A
  2.造形的飛躍:B
  3.造形的飛躍:C
 第4節 造形的飛躍の契機
 第5節 造形的飛躍に関わる造形的イメージの操作方法
 第6節 造形的イメージ操作の類型
  1.造形的飛躍が多い群
  2.造形的飛躍が普通の群
  3.造形的飛躍が少ない群
  4.造形的飛躍を認めない群
 第7節 全体の考察

第6章 造形的飛躍の成立過程
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 造形活動における創造性と造形的飛躍
  1.創造過程
    (1)Wallas の学説
    (2)Poincaré の学説
  2.造形活動における創造的な過程
    (1)幼児の「造形遊び」にみる創造的な過程
    (2)成人の「みたて遊び」にみる創造的な過程
 第3節 造形的飛躍と創造的な過程
  1.造形的飛躍と思考過程
  2.造形タイプと造形的飛躍
  3.造形的イメージ操作と造形的飛躍
 第4節 全体の考察

第7章 造形的イメージ操作と問題解決における構え
 第1節 問題の所在と本章の目的
 第2節 問題解決における構え
  1.構えの定義
  2.構え理論の系譜
    (1)ヴュルツブルク学派と構え研究
    (2)ゲシュタルト心理学派と構え研究
    (3)グルジヤ学派と構え研究
 第3節 造形的イメージ操作と問題解決における構え
  1.造形的イメージ操作と構え理論
  2.構えの硬さと造形的イメージ操作
    (1)幼児の「造形遊び」にみる造形的イメージ操作
    (2)成人の「みたて遊び」にみる造形的イメージ操作
  3.構えの柔軟性と造形的イメージ操作
    (1)幼児の「造形遊び」にみる造形的イメージ操作
    (2)成人の「みたて遊び」にみる造形的イメージ操作
 第4節 全体の考察
  1.造形タイプと構え
  2.造形的イメージ操作とプレイフルな構え
  3.視点の移動と造形的イメージ操作
  4.造形的イメージ操作と認知

第4部 本研究の総括と造形教育への発展的適用

第8章 本研究の総括
 第1 節 基礎的実験の総括
  1.描画実験〈イメージと描画表現〉
  2.造形遊びの実験〈五感による知覚とイメージ〉
  3.みたて遊びの実験〈視覚による知覚とイメージ操作〉
    (1)みたて遊び①
    (2)みたて遊び②
 第2節 基礎的実験が提起した内容
  1.造形的イメージ操作と構え理論
    (1)構え感受性と構えの克服力
    (2)造形的イメージ操作と客観化行為
  2.造形的イメージ操作とアナロジー的思考
    (1)造形的みたての構造とアナロジー
    (2)造形的飛躍に伴う造形的イメージ操作とアナロジー的思考
  3.造形的イメージ操作と知覚理論
    (1)伝統的な知覚理論
    (2)Gibson の知覚理論
  4.その他の知覚理論と「自己」

第9章 思考の分析が示す造形教育カリキュラムへの示唆
 第1 節 問題の所在と本章の目的
 第2 節 造形教育における思考
  1.造形教科における問題解決の思考
  2.造形活動に伴なう思考力
  3.思考力とその教授可能性
    (1)知識の手続き化と知的操作力
    (2)メタ認知
 第3節 美術批評学習における思考力の育成
  1.美術批評学習の実践
    (1)Feldman の美術批評と思考過程
    (2)美術専攻の大学生を対象にした美術批評学習
    (3)美術専攻以外の大学生を対象にした美術批評学習
    (4)小学生を対象にした美術批評学習
    (5)直観的思考力の育成
  2.授業構造に関わる試論:その1〈道具の見直し〉
    (1)小学生を対象にした美術批評学習の分析
  3. 授業構造に関わる試論:その2〈相互批評によるメタ認知的教授法〉
    (1)メタ認知と造形教育
    (2)メタ認知的教授法と美術批評シート
  4. 授業構造に関わる試論:その3〈教える内容を視点として依拠する心理学的立場を再考する〉
    (1)心理学に基づく学習理論と造形教育
    (2)美術批評学習(小学生)の解説

終章  造形教育における思考研究の今日的意義と発展的検討
 第1節 造形教育における思考研究の今日的意義
  1.心理学に基づく学習理論
    (1)行動主義的学習理論
    (2)認知科学と学習理論
    (3)状況主義的学習理論
    (4)構成主義的学習理論
  2.造形教育における思考研究の今日的意義と特徴
    (1)心理学に基づく学習理論と本論の実験構造と理論的考察
    (2)造形教育における思考研究の必要性
 第2節 造形教育における思考研究の今後の課題と発展的検討
  1.知性と感性
    (1)知的教育としての造形教育
    (2)認知心理学における知性と感性
    (3)感性の思考
  2.直観
    (1)知的操作としての直観
    (2)概念と直観
    (3)造形的飛躍と直観

あとがき

参考文献
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