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昭和戦前期の綴り方教育にみる「形式」「内容」一元論 ――田中豊太郎の綴り方教育論を軸として―― 

著者
大内善一 
シリーズ
 
助成
2012年度学術振興会助成 
判型
A5 
ページ
536 
定価
7,480円 (本体6,800円 )
発行日
2012年11月30日 
ISBN
ISBN978-4-86327-202-6 
Cコード
C3081 
ジャンル
国語・漢文教育〈作文・表現教育〉
 
内容
田中豊太郎の20年に及ぶ綴り方教育論を克明辿りつつ、彼が究明していった「表現」という概念の解明を試みる。
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 まえがき

序 章 綴り方・作文教育論における「形式」「内容」一元論に関する先行研究史の概観
 第一節 研究の目的・課題及び方法
 第二節 綴り方・作文教育論における「生活」「表現」一元論に関する先行研究
 第三節 綴り方・作文教育史における「内容か形式か」の対立図式及び「生活」と「表現」概念を巡る問題に関する大内善一による考察
 第四節 綴り方・作文教育論における「生活」「表現」概念を巡る先行研究に関する検討

第1部 国語教育・綴り方教育書及び諸雑誌等にみる「表現」概念の位相

第1章 明治期の作文教授論にみる「内容」「形式」一元論の萌芽
 第一節 上田萬年著『作文教授法』の場合
 第二節 佐々木吉三郎著『国語教授撮要』の場合
 第三節 豊田八十代・小関源助・酒井不二雄共著『実験綴方新教授法』の場合
第2章 大正期の『国語教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『国語教育』誌の性格
 第二節 五味義武の綴り方教育論にみる「表現」概念の位相
 第三節 主要な執筆陣にみる「表現」概念の位相
 第四節 「児童文研究」にみる「表現」概念の位相
第3章 大正・昭和期の『赤い鳥』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『赤い鳥』誌の性格
 第二節 『赤い鳥』誌における文章表現指導運動に関する先行研究
 第三節鈴木三重吉『綴方読本』にみる「表現」概念
 第四節 『赤い鳥』誌の初期における三重吉の綴り方文章観
 第五節 『赤い鳥』誌の綴り方選評にみる「表現」概念の位相
     ―選評を通しての三重吉の文章表現指導の実際―
 第六節 復刊後の選評指導にみる「表現」概念の位相
第4章 『綴方教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節菊池知勇の綴り方教育論に関する先行研究
 第二節 菊池知勇の綴り方教育論における「生活」と「表現」の一元化への志向
第5章 『綴方生活』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『綴方生活』誌の性格
 第二節 第一次『綴方生活』(昭和四年十月~昭和五年八月)における「表現」概念の位相
 第三節 第二次『綴方生活』(昭和五年十月~昭和十二年十二月)における「表現」概念の位相
第6章 『北方教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『北方教育』誌の性格
 第二節 形象理論に基づく「形式」「内容」一元化の提唱
 第三節 主要な執筆陣にみる「表現」概念の位相
 第四節 「児童作品の研究」による実践的研究
第7章 『教育・国語教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『教育・国語教育』誌の性格
 第二節 「児童文の観方」論にみる「表現」概念の位相
 第三節 「調べる綴方」「科学的綴方」論にみる「表現」概念の位相
 第四節 主要な執筆陣にみる「表現」概念の位相
 第五節 児童詩教育論にみる「表現」概念の位相
 第六節 「表現指導」論及び「表現技術指導」論の台頭にみる「表現」概念の位相
 第七節 「綴方指導案」及び「研究文」の検討にみる「表現」概念の位相
第8章 『実践国語教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『実践国語教育』誌の性格
 第二節 「調べる綴方」「科学的綴方」批判にみる「表現」概念
 第三節児童詩の表現形態への着眼
 第四節 表現学的綴り方の実践的研究にみる「表現」概念
 第五節 「児童作品共同研究」及び「綴方指導実践案」による実践的研究にみる「表現」概念
第9章 『工程』・『綴方学校』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『工程』・『綴方学校』誌主幹・百田宗治の立場
 第二節 文学と綴り方との相互交渉
 第三節 「児童生活詩」にみる〈生活性〉と〈芸術性〉との拮抗
 第四節 「生活綴り方」への反省期
 第五節 「生活」と「表現」一体化論への志向
第10章 昭和戦前期『国語教育』誌にみる「表現」概念の位相
 第一節 『国語教育』誌の性格
 第二節 主幹・保科孝一にみる内容主義批判
 第三節 主要な執筆陣にみる「表現」概念の位相
 第四節 「教授の実際」にみる「表現」概念に関する考察
 第五節「児童文合評」にみる「表現」概念の位相

第2部 田中豊太郎の綴り方教育論にみる「生活」「表現」概念の統一止揚への軌跡

第1章 田中豊太郎という人物とその著書・論文にみる「表現」概念の位相
 第一節 「表現」概念を巡る問題の所在
 第二節 田中豊太郎の綴り方教育論に関する著書・論文にみる「表現」概念の位相
第2章 田中豊太郎の初期綴り方教育論にみる「表現」概念の位相
 第一節 田中豊太郎における綴り方教育研究の始発
 第二節 「観照作用」への着眼と「観照生活」の深化
 第三節 「生活指導」と「表現指導」との循環的な考え方の萌芽
 第四節 「観方の指導」という発想
第3章 田中豊太郎の綴り方教育論にみる「児童の生活の表現」
 第一節 児童の「生活の表現」に関する考え方
 第二節 「生活指導」と「表現指導」の循環的な考え方
 第三節「生活指導」と「表現指導」とを結びつける題材の取り上げ方の指導
 第四節 児童の生活実感と表現形式
第4章 田中豊太郎の綴り方教育論にみる「表現」概念の広がりと具体化
 第一節 「観照的態度」の指導
 第二節 「表現」概念の広がりと段階的な把握
 第三節 「表現」概念の具体化
 第四節 「生活」概念を包み込む「表現」概念
第5章 田中豊太郎の綴り方教育論にみる「生活」「表現」概念の統一止揚
 第一節綴り方指導過程上における「生活」と「表現」との一元化の方向
 第二節 文章観と「表現」概念との密接な関わり
 第三節 「生活主義の綴り方」に対する批判
 第四節 「生活の指導」と「表現の指導」の統一止揚
 第五節 田中豊太郎綴り方教育論にみる広義の「表現」概念への発展的展開
終 章 本研究の総括と今後に残された課題
 第一節 国語教育・綴り方教育諸雑誌等にみる「形式」「内容」一元論の総括
 第二節 田中豊太郎の綴り方教育論にみる「形式」「内容」一元論の総括
 第三節 今後に残された課題

 参考文献
  A 本研究テーマに直接関わる先行研究(著書・論文)
  B 本研究において直接取り上げた国語教育・綴り方教育書及び諸雑誌
  C 田中豊太郎の綴り方教育論に関する著書・論文
  D 田中豊太郎と田中豊太郎の綴り方教育論に関する関連文献

 資料編
  第2章 大正期『国語教育』誌における綴り方教育関係の主要論文一覧
  第5章 『綴方生活』誌における主要論文一覧
  第6章 『北方教育』誌における主要論文一覧
  第7章 『教育・国語教育』誌における主要論文一覧
  第8章 『実践国語教育』誌における綴り方教育関係の主要論文一覧
  第9章 『工程』・『綴方学校』誌における特集名・主要論文一覧
  第10章 昭和戦前期『国語教育』誌における綴り方教育関係の主要論文一覧

  あとがき
  索  引
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