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文補語標識「こと」「の」の意味的相違に関する研究 

著者
渡邊ゆかり 
シリーズ
 
助成
 
判型
A5 
ページ
210 
定価
3,520円 (本体3,200円 )
発行日
2008年10月1日 
ISBN
ISBN978-4-86327-031-2 
Cコード
C3081 
ジャンル
言語学〈日本語〉 日本語教育
 
内容
中古語から現代語における文補語標識「こと」「の」の意味的相違の変遷を豊富な表現例文をもとに研究。通時的な分析から共時的な意味相違の分析を試みる。
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 序

第1章 研究課題

第2章 文補語標識「こと」「の」の文法範疇
 第1節 はじめに
 第2節 国語学における文法範疇
 第3節 生成文法における文法範疇
 第4節 文補語標識「こと」「の」の「体言性(nouniness)」

第3章 先行研究
 第1節 はじめに
 第2節 補文の叙実性と「こと」「の」
   2.1 論理的に導かれる補文の叙実性と「こと」「の」
   2.2 語用論的に導かれる補文の叙実性と「こと」「の」
 第3節 従来の意味論的アプローチの限界

第4章 中古語における文補語標識「こと」
 第1節 はじめに
 第2節 中古の日記、随筆における「こと」
   2.1 調査内容
   2.2 コト止主格文補語を取る述語文
   2.3 コト止対格文補語を取る述語文
   2.4 第2節のまとめ
 第3節 『源氏物語』における「こと」
   3.1 調査内容
   3.2 心情述語が取る文補語の補文末形式
   3.3 未然のコトガラを取る「おもふ類」「おぼゆ類」
   3.4 巳然のコトガラを取る「おもふ類」「おぼゆ類」
   3.5 「おもふ類」「おぼゆ類」が文補語を選択する認知プロセス
   3.6 「知る」
   3.7 第3節のまとめ

第5章 中世語、近世語における文補語標識「こと」
 第1節 はじめに
 第2節 調査内容
 第3節 「聞く」を語基とする動詞述語文の場合
 第4節 「知る」を語基とする動詞述語文の場合
 第5節 「忘れる」を語基とする動詞述語文の場合
 第6節 「やめる」を語基とする動詞述語文の場合
 第7節 「聞く2-やめる」の場合
   7.1 普遍的・慣例的・教義的・教訓的コトガラ
   7.2 述語動詞の表す動作時現在において未然のコトガラ
   7.3 述語動詞の表す動作時現在において巳然のコトガラ
 第8節 調査結果の総合的分析

第6章 近代語における文補語標識「こと」
 第1節 はじめに
 第2節 調査内容
 第3節 「聞く」が取るコト止文補語の出現率
   3.1 近代語の「聞く」が取る文補語
   3.2 「聞く2」が取るコト止文補語の出現率の推移
 第4節 「知る」が取るコト止文補語の出現率
   4.1 近代語の「知る」が取る文補語
   4.2 「知る2」が取るコト止文補語の出現率の推移
 第5節 「忘れる」が取るコト止文補語の出現率
   5.1 近代語の「忘れる」が取る文補語
   5.2 「忘れる2」が取るコト止文補語の出現率の推移
 第6節 「やめる」が取るコト止文補語の出現率
   6.1 近代語の「やめる」が取る文補語
   6.2 「やめる」が取るコト止文補語の出現率の推移
 第7節 調査結果の総合的分析

第7章 用言後接型準体助詞「の」の成立と拡張
 第1節 はじめに
 第2節 成立背景に関する先行研究
 第3節 統語的使用領域の拡張に関する先行研究
 第4節 考察
   4.1 用言後接型準体助詞「の」の統語的類型
   4.2 連体形準体句の意味変化
   4.3 Aとその他との派生関係
   4.4 Bとその他との派生関係
   4.5 Cとその他との派生関係
 第5節 本章のまとめ

第8章 現代語におけるヲ格文補語標識「こと」「の」
 第1節 はじめに
 第2節 「こと」「の」の意味的相違
 第3節 知覚動詞
   3.1 「見る」
   3.2 「聞く」
 第4節 動作動詞
   4.1 「手伝う」「じゃまする」
   4.2 「待つ」「防ぐ」
   4.3 「やめる」「始める」
 第5節 認識・記憶動詞
   5.1 「知る」
   5.2 「忘れる」
   5.3 「思い出す」
 第6節 思考動詞
 第7節 感情動詞
   7.1 「喜ぶ」「楽しみにする」
   7.2 「恐れる」「心配する」
 第8節 願望動詞
   8.1 「願う」「望む」
   8.2 「期待する」
 第9節 伝達動詞
 第10節 要請動詞
   10.1 「命じる」
   10.2 「押し付ける」「任せる」
 第11節 意志動詞
 第12節 本章のまとめ

第9章 現代語におけるガ格文補語標識「こと」「の」
 第1節 はじめに
 第2節 「こと」「の」の意味的相違
 第3節 Ⅰ型―具現性述語―
   3.1 「ある」「ない」
   3.2 「多い」「少ない」
   3.3 「できる」
 第4節 Ⅱ型―知覚・認識述語―
   4.1 「見える」「聞こえる」
   4.2 「わかる」
 第5節 Ⅲ型―心的状態述語―
   5.1 「うれしい」「悲しい」「悔しい」「恐ろしい」
   5.2 「嫌だ」「おっくうだ」
   5.3 「気持ちいい」「気持ち悪い」「おもしろい」「つまらない」
 第6節 Ⅳ型―視覚的印象述語―
 第7節 Ⅴ型―価値判定述語1―
   7.1 「うれしい」「悲しい」「悔しい」「恐ろしい」
   7.2 「嫌だ」「おっくうだ」
   7.3 「気持ちいい」「気持ち悪い」「おもしろい」「つまらない」
   7.4 「好きだ」「嫌いだ」
 第8節 Ⅵ型―価値判定述語2―
   8.1 「お似合いだ」「似つかわしい」
   8.2 「不似合いだ」「時期尚早だ」
   8.3 「上手だ」「下手だ」
   8.4 「難しい」「容易い」
   8.5 「必要だ」「重要だ」「不要だ」
   8.6 「可能だ」「不可能だ」「無理だ」
 第9節 Ⅶ型―価値判定述語3―
   9.1 「当たり前だ」「普通だ」「自然だ」「道理だ」
   9.2 「不自然だ」「おかしい」「うかつだ」
   9.3 「無理がない」「仕方がない」
   9.4 「確かだ」「確実だ」「明らかだ」「事実だ」
 第10節 本章のまとめ
 
第10章 本研究のまとめ
 

 参考文献
 第8章、第9章で使用した現代語の用語出典
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