検索結果一覧
視線のロマネスク ――スタンダール・メリメ・フロベール――
- 横山昭正
- A5
- 380
- 3,850円 (本体3,500円 )
- 2009年2月20日
- ISBN978-4-86327-061-9
- C1097
- 文学・語学/欧米〈文学〉 一般書/文芸評論
- 代表作に描かれる登場人物の眼と視線の意図を読む。スタンダール『パルムの僧院』『赤と黒』、メリメ『カルメン』、フロベール『ボヴァリー夫人』。
渓水社で購入する |
【品切】 |
---|
- 序 詩 眼差しについてのノート
第一章 スタンダールと視線のロマネスク
――『パルムの僧院』と『赤と黒』をめぐって――
はじめに――目と視線
1 高所の幸福
1 パルム公国――高みと低みの関係
2 『パルムの僧院』の高所
(1)コモ湖――地上の楽園/(2)幼年期の楽園/(3)ファルネーゼの塔
3 崇高な人/見下ろす視線
4 『赤と黒』の高所
(1)理想郷――ヴェルジー村/ジュラの洞窟/(2)梯子/(3)天守閣
2 目のなかを読む
1 目の変幻
2 さまざまな眼
(1)父と子の眼/(2)レナール夫人とマチルドの眼
3 天上性と地上性
(1)涙に濡れる眼/(2)暗い眼
3 特異さと高貴さ
1 天使のような美・天上の美
2 堕天使
3 山賊詩人フェランテ・パラ
4 倦怠の宿る眼
1 倦怠の世紀
2 さまざまな倦怠
(1)ラ・モール家の社交界――「豪奢と倦怠」/(2)レナール家/(3)パルムの宮廷
3 倦怠の想像力――ジーナ、エンマ、マチルド
5 自意識
1 世間の目と義務
2 恋愛における義務
3 偽善
6 芝居
1 『パルムの僧院』における芝居
2 『赤と黒』における芝居
(1)十九世紀パリ――「虚言の劇場」/(2)タルチュフとドン・ジュアン/(3)情熱と滑稽
3 眼差しの演技
(1)アグドゥの司教/(2)ジュリヤンとマチルド/(3)ファブリス
7 視線の恋
1 城塞屋上の恋人たち
(1)小鳥の楽園/(2)赤くなるクレリア
2 視線の恋と障害
(1)日よけ――第二の窓/(2)恋と障害――「大いなる情熱」
3 闇のなかの視線・視線のなかの闇
8 眼の圧制
1 フェティシスム
(1)手と腕/(2)衣服など
2 窃視
3 眼のサディスム
(1)パルム大公とサンセヴェリナ夫人/(2)女王か奴隷か
9 眼の色――青と黒
1 スタンダールの作中人物
2 メリメ『カルメン』
10 詩と音楽
1 パトラルカ
2 モーツァルト――「軽やかに歩むかなしみ」
おわりに
註
第二章 『カルメン』における視線のドラマ
――小説と歌劇の比較をとおして――
はじめに
1 黒い眼と青い眼
2 悪魔の色
3 ミカエラと故郷の楽園
4 定住と流浪
5 野獣の目・悪魔の目
6 「黒い瞳がお前を見てる」
おわりに
註
第三章 ボヴァリー夫人エンマ――馬と視線――
はじめに――馬車から汽車へ
1 騎士への憧れ
2 見下ろす視線
3 倦怠と情熱
4 ボックとティルビュリー
5 馬上のジュリヤン
6 青――飛翔の色
7 上昇と落下
8 貴族の視線と群衆
9 駅馬車〈ツバメ〉と乞食
10 盲人の詩
おわりに
註
あとがき
人名索引
書名・作品名索引